CARPETROOM PROJECT

DICTIONARY

ウィルトンカーペットのラグをホテルのような踏み心地にするには?

敷き込みとラグは何が違う?

施工を伴う床一面の敷き込みカーペットには、ホテルを歩く時のような柔らかな踏み心地があります。それは、カーペットの毛足によるものだけではなく、施工時に下地として敷き込むクッションの効果でもあります。クッションの上に敷くカーペットには、堀田カーペットのものづくりの中心であるウィルトンカーペットを用います。ウィルトンカーペットは現在希少となったウィルトン織機で織られた「織物」のため、織物ならではの表情が魅力的で、強度にも優れています。

カーペットの下地となるクッション(フェルトグリッパー工法)

DIY可のタイルカーペット

ただ敷き込みには施工が必要になるため、賃貸のお部屋など、難しい場合もあります。それでも敷き込みたいというご要望に応え、弊社ではWOOLTILEというタイルカーペットとクッションが一体となった、DIYで敷き込める商品も展開しています。

カーペットの毛足とクッションが一体になったWOOLTILE

気軽に取り入れられるラグ

インテリアのアクセントにもなり、最も気軽に導入できるのがラグですが、ラグはカーペットの生地のみでできています。クッションがない分、カーペットの生地そのものが踏み心地に直結します。堀田カーペットのラグブランドCOURTの商品には、ウィルトンカーペットと、ハンドタフテッドカーペットという2種類の製法があり、シリーズによって厚みやクッション性が異なります。

ウィルトン(Fisherman’s Court)

ハンドタフテッド(Colored Court)

  • ウィルトン(Fisherman’s Court/College Court)…ウィルトン織機で織り上げられた「織物」のため、強度があり織物ならではの表現が魅力的
  • ハンドタフテッド(Colored Court/Local Woolen Court)…一粒一粒パイル糸を打ち込んでいく手法で、しっかりとした厚みと密度感がある

堀田カーペット全ブランドの商品を踏み心地の良さで比較すると、下記のようになります。
COURT(ハンドタフテッド・ラグ)>Woolfloring(敷き込み)>WOOLTILE(タイルカーペット)>COURT(ウィルトン・ラグ)

ウィルトンカーペットのラグであるFisherman’s Court・College Courtを、ホテルのような踏み心地にはできないものか?今回は、施工に用いるクッションをラグの下に敷いてみる実験を行いました。

ラグにクッションを敷くとどうなる?

材料準備

まず準備するのは下地となるクッション。「ハイクッション」で調べるとインターネットでも入手することができます。弊社で一般的に行うフェルトグリッパー工法では、幅は91cm、厚みは8mmのものを使用しています。切り売りしているサイトもあるので、一般の方でも購入することができます。

ハイクッション

ハイクッション

このクッションは、スポンジのような柔らかいものではなく、どっしりとした適度なクッション性があるウレタンフォームです。これがほどよい踏み心地を生み出しています。ウレタンフォームには断熱性があるため、足元の冷えなども防いでくれます。また、床の衝撃音を吸収し、音を和らげる効果もあります。マンションではカーペットの敷き込みを義務づけているところもありますが、カーペットにすることで音の響きが軽減されるからです。

あとは一般的な紙のガムテープと、線を引くペン、定規、裁ちばさみがあれば準備完了です。

下地をつくる

DIYといっても簡単です。敷き込みたいカーペットから上下左右5cmずつ小さいサイズになるようにクッションをカットします。(カーペットサイズが180*200mmとすると、170*190mmに)クッションの厚みが8mmあるため、カーペットと同じサイズにしてしまうと段差ができてしまい断面が見えてしまいます。そのため、少し小さめにカットするとおさまりがよくなります。クッションは開封時少し匂いが気になる方もいらっしゃると思いますが、次第に落ち着きます。カットの際は、裁ち鋏などで簡単に切ることができます。下に敷くものなのでちょっとくらいゆがんでも大丈夫です。

つなぎ目はガムテープで貼るだけでOK

クッションの上からラグを重ねるだけで完成

あとはその上にラグを置くだけです。5cmあけた部分にカーペット用の滑り止めテープなどをはっておくと、ズレることなく使うことができます。クッションを敷いた分、少し高さが出ますが、特に使っていて気になることはありませんでした。実際にクッションを敷き込んでから半年ほど使用してみましたが、ラグだけの時に比べ、より一層気持ちよくなりますし、冬には断熱効果も感じました。ホットカーペットなどを使用する場合は、クッションの上にホットカーペットを置いてください。

注意点

今回実験で半年ほど使った分には、問題はありませんでしたが、ウレタンは本来建築の下地となるものなので、フローリングと長時間接することは想定されていません。経年劣化に伴いフローリングに影響をあたえる可能性もあります。ハイクッションの下にシートを敷いていただくとより安心かと思います。また、上記写真ではウレタンの不織布面を上側に、ウレタン素地が下側(床面)にくるように配置していますが、不織布面を下にすることでもフローリングへの影響が軽減されると思います。シートを敷く場合や、不織布面を下にする場合は、すべりやすくなりますので、カーペットの端にすべりどめテープを貼るなど固定して使用してください。また、定期的にカーペットをめくり、経年劣化の具合を確認し、もし劣化がおきている場合は、ハイクッションを敷き直してください。

堀田カーペットのブランド


堀田カーペットでは、用途に応じたブランドを展開していますので、ご要望に適したカーペットをお選びください。

  • Woolfloring…施工を必要とする敷き込み専用カーペット(ロール/タイル有)※要お問い合わせ
  • WOOLTILE…DIYで敷き込みができるタイルカーペット(オンラインショップで購入可)
  • COURT…置くだけでインテリアが完成するラグ(オンラインショップで購入可)

(参考)