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敷き込みウールカーペット「woolflooring」の選び方
弊社の代表的な商品であるwoolfloringは、「1番気持ちが良い床」をコンセプトに、住宅から、店舗、ホテルまで幅広いシーンで使用される敷き込みカーペットです。カーペットは、なかなか「選ぶ」機会が少ないため、いざ選ぶとなると「何をどう選べばよいのかわからない。」というお声をよくいただきます。今回は、woolflooringの商品の特徴と、選び方についてご紹介したいと思います。
woolflooringの特徴
woolflooringは、「ロール」(幅の広い長尺サイズのカーペット)と「タイル」(60cm×60cmサイズのタイルカーペット)の2種類があります。今回は「ロール」タイプの選び方をご紹介します。ロールカーペットとタイルカーペット の違いはまた別の記事でご紹介します。
弊社のwoolflooring Rollは、すべてウール素材で、ウィルトン織機という織り機を使ってつくられています。特徴は3つあります。
①耐久性がある
ウィルトンカーペットは織物であるため組織自体に強度があります。また毛の密度を高めているため、耐久性に優れています。実際にブティックやホテルなど、土足を中心に利用されるシーンでwoolfloringは使用されています。
②ウール素材である
一般的なウールカーペットはニュージーランド産のウール素材が使われることが多いですが、woolflooringは主にBritish Wool(英国産羊毛)を使用しています。British Woolは、洋服などに使うと、少し「イガイガ」するイメージがあるほど、荒々しいウールですが、カーペットに使うと膨らみがあり、反発力にすぐれ、抜群の踏み心地を感じられます。
また、British Woolは独特の「ツヤ」があり、カーペットに自然光が入ると適度な光沢感があります。British Wool以外にも、スペイン、ブルガリアといった国の羊毛をつかったり、太い糸や細い糸、ちりぢりした糸など、様々なウール糸を使いデザインされた商品で、独特のテクスチャーを感じていただけます。
天然繊維であるウール素材は、様々な機能に優れています。調湿性に優れており、1年を通してさらさらとした快適な肌触りで過ごすことができます。また遊び毛という機能があり、汚れがつきにくく落ちやすかったりと、天然繊維ならではの機能があります。
・ウールの遊び毛について
https://hdc.co.jp/basic-maintenance/
③踏み心地がよい
一般的に良いカーペットは毛足が長いものだと思われる方が多いですが、弊社の商品は、比較的毛足が短く、密度感のある商品が多いです。密度は、カーペットの踏み心地、耐久性に影響する大変重要な要素です。(商品によって毛足が長めのものもあります)
基本的に、住宅でお使いいただく際には、お好みでお選びいただいて問題ない商品ばかりですが、商品ごとに特徴がありますので、それぞれご紹介したいと思います。
カットとループどちらを選べばいい?
woolflooringの商品には、「カット商品」という毛足が切れた商品と、「ループ商品」という毛が輪状につながった商品、両方とも混じっている「カット&ループ商品」があり、それぞれ基本的な特徴があります。
カット商品
- ループ商品に比べると「遊び毛」の量が多い。(遊び毛が多いということは、一度ついた汚れも落ちやすい)
- カーペットの継ぎ目となるジョイントが、ループ商品にくらべて分かりづらい。
- 階段などに使うと、角の部分が割れてしまう。
- ループ商品のように毛がつながっていないので、引っ掛けたりする可能性が低く、敷込み後の心配が少ない。
- 踏み心地は柔らかく、いわゆるホテルのような踏み心地の感覚に近い。
ループ商品
- カット商品に比べると「遊び毛」の量は少ない。(遊び毛が少ないということは、一度ついた汚れは落ちにくい)
- ジョイントはある程度目立つ。
- 柄に方向性が出るため、敷込みの方向に注意が必要。(場合によってはロス率が多く発生し割高になる可能性がある)
- 踏み心地はしっかりとした踏み心地で、さわやかな印象。
カット&ループ商品
カットとループが混合した商品は、それぞれの中間の特徴をもっています。
カット、ループを選ぶポイント
実際に選ばれる際は、以下のような考え方で、敷く場所に合わせてお選びいただくと良いと思います。
ホテルのような高級感のある空間に仕上げたい場合は、カット商品がおすすめです。高級ホテルのほとんどがカット商品になっている理由は、メンテナンス性に優れ、非日常を演出しやすいためです。
フローリングの印象に近いカジュアルな空間、最近でいうと北欧テイスト、のような空間をつくりたい場合はループ商品がおすすめです。
色の選び方
色は、全体の空間に大きく影響するため、「この色がいいです!」というのはなかなか難しいのですが、色は「汚れの目立ちやすさ」という点では、機能性にも影響があります。
woolflooringは、基本的にウール素材を使用しているため、汚れは比較的つきにくく、落ちやすい素材ではありますが、汚れないわけではありません。汚れが心配な場合は、やはり淡い色より濃い色の方が、汚れは目立ちにくくなります。
もう一つ、汚れが目立ちにくい色選びのポイントは、「いろいろな色が混ざった商品」を選んでいただくと、かなり汚れは目立ちにくくなります。
何種類か候補が残りどうしても迷われた場合は、「濃い色」「カット」「毛足が短く密度感がある商品」を選んでください。実際に空間に敷き込むと、色は思っているよりも「淡く」感じます。王道的なカーペットらしさがある商品は、カット商品です。密度感のある商品は、へたりにくく、長くお使いいただけます。
商品選びはとても悩まれるかと思いますが、ご参考にしていただければと思います。
またウィルトンカーペットのものづくりについてはこちらをご覧ください。
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