CARPETROOM PROJECT

MAINTENANCE

木村石鹸と共同開発「カーペットクリーナー」の使い方

*まず最初に、本商品についてご説明をさせていただきます。

本商品は、素材として「天然素材」、対象物として「すすぎが難しい」、汚れの種類として「水溶性」というものにフォーカスしてつくっています。天然繊維以外の繊維にももちろん使えますし、お洋服などすすぐことができるものにもお使いいただけますが、正直なところ、合成繊維の場合はごしごしと擦っても問題のないものが多いので、本商品よりもの優れた商品が他にもあります。またお洋服についても、すすぐこと(洗浄成分を洗い流すことができること)ができるものは、本商品以外のもののほうが汚れが落ちやすい場合があります。

また、「油汚れ」や「タンパク質汚れ」についても、一定の汚れ落としの効果はございますが、配合としては、「水溶性」にフォーカスしていますので、落ち具合は少ないかもしれません。

基本的にどんな汚れもできるだけ早く処置することで、汚れは落ちやすくなります。逆に、汚れを放置してしまって、繊維を染色してしまっていると、汚れは落ちにくくなります。その目安は、本品を使い雑巾で汚れをたたいて、雑巾側に汚れがうつらなくなったら、それ以上は落ちません。

本商品の特徴をご理解いただき、ご使用をお願いいたします。

 

このたび木村石鹸さんと堀田カーペットの共同開発が実現し、カーペットの部分汚れ落としに使えるクリーナーができました!

カーペットのメンテナンスは永遠のテーマです。カーペットをご採用いただくときの一番の心配でもあると思います。これまでの記事でも、ウールカーペットは汚れがつきにくく落ちやすい素材であることはご紹介してきましたが、汚れないわけではありません。また、お掃除もフローリングなどの床材に比べると、雑巾でさっと拭いておしまい、というわけにもいきません。

そんなカーペットの汚れに対する不安を、少しでも減らすことができないか? そんな思いから開発に取り組み、構想から約2年に及ぶ試行錯誤を経て、理想のカーペットクリーナーができました。

 

カーペットクリーナーの3つの特徴

1. すすがずに使えるのに、汚れはしっかりとれる

カーペット用クリーナー開発の難しいところは、洋服などと違い洗濯成分を水で洗い流す「すすぎ」ができない、ということです。

また、ウール素材は撥水性に優れているため、通常の水の成分では撥水してしまいます。撥水性にすぐれるウールに洗浄成分を浸透させ、汚れがきちんと取れる、という相反することを実現しなければなりません。

本商品は、洗浄成分が浸透しやすく、しっかり汚れが落とせるような処方でつくられ、すすがなくても洗浄成分は残りにくく、かつ少し残ったとしても素材を傷めにくい処方を実現しています。

1週間前につけたワインとお醤油の汚れ

クリーナーを使って汚れを取ります。

ほぼわからないくらいまで汚れが落ちます。

2. 除菌も一緒にできる

本商品の処方に、エタノールを使用しています。浸透した洗浄成分を早く乾かして、できるだけ洗浄成分を残りづらくし、同時に除菌も果たします。ペットの粗相など、掃除機やお湯だけのメンテナンスで心細い場合に、お使いいただけます。

3. その他の天然繊維にも使用可能

ウール素材は、合成繊維に比べデリケートな繊維です。一般的な汚れ落としは、弱アルカリ性のものが多く、素材を傷めてしまう可能性があります。本商品は中性に処方されているので、天然繊維にもお使いいただけます。すすぎが難しい、カーテンやソファなどのインテリアファブリック、頻繁にクリーニングに出すことが難しい天然繊維を使ったコートなどにも、ご使用いただけます。

しょうゆシミのついたウールのパーカー

クリーナーで汚れが綺麗におちました

製品仕様

成分:界面活性剤(3.9%ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アルキルアミンオキシド)、除菌剤(エタノール)、消臭剤、pH調整剤
液性:中性
用途:カーペット、カーテンなど布製品の洗浄
正味量:300ml
定価:2,640円(税込)/1個

クリーナーの使い方

※色落ちやしみになる場合がありますので、必ず目立たないところで試してからご使用ください。

  1. 布地orカーペット表面のゴミやホコリなどを取り除いてください。
  2. スプレーノズルを「ON」に合わせ、カーペットから20cm〜30cmほど離して、汚れた部分がしっかり濡れるまでスプレーしてください。
  3. スプレーした部分が乾かないうちに、雑巾を使って、シミの外から内に向かって円を描きながら、なれるようにこすり取ってください。汚れがひどい場合は、上記の方法を繰り返してください。
  4. 乾いた布なので充分に水分を拭き取り乾燥させてください。

ご使用のポイントは、決してこすらないことです。こすってしまうと、素材を傷めてしまうので、雑巾などを押し付けて汚れを雑巾に移すようにお使いください。

雑巾などに汚れがつかなくなったら、それ以上取ろうとせずに、通常の掃除機でのお掃除で、遊び毛とともになじませていくようにしてください。

クリーナー開発の背景

世の中にも、カーペット用のクリーナー材というのは、すでにたくさんの商品があります。しかし、弊社のカーペット素材であるウールを傷めず、それでいて汚れが落とせるもの、というものはなかなかなく、そんな素材を探し求めていました。

そこで、出会ったのが大阪府八尾市にある木村石鹸工業さんです。

釜焚き法にて製造する職人

木村石鹸さんは、大正13年に創業され、家庭用洗剤・業務用洗浄剤・金属表面処理剤(バレルコンパウンド)を自社で企画開発から製造まで行っておられる会社です。国内では数少ない『釜焚き法』によって石鹸成分を一から製造されています。

木村石鹸コーポレートサイト:https://www.kimurasoap.co.jp

木村石鹸さんとの出会いで、ようやくカーペットクリーナーの開発に着手することができ、1年がかりでようやく完成したのが、今回のカーペットクリーナーです。

木村石鹸さんに出会うまでは、このようなクリーナーを作りたいという構想はあったものの、どんなものをつくっていけば汚れが理想的に落とせるのか、わかりませんでした。初めて木村石鹸さんにお邪魔し一番最初に教えてもらったことは、汚れはそもそもどんな風に落ちるのか?ということでした。これまで様々な素材、汚れに対して開発を行ってきた木村石鹸さんの知見は、今回のカーペットクリーナー開発には欠かせないものでした。

この商品は、「Accessories for Carpet Life」カーペットの暮らしやものづくりにまつわるプロダクト開発プロジェクトの第一弾として、2021年6月1日からMakuakeにて販売を開始し、7月末より弊社ECサイトでもお買い求めいただけるようになりました。
https://shop.hdc.co.jp/products/carpet-cleaner