1962年に大阪府和泉市で創業の堀田カーペットは、ウィルトン織機でウールカーペットを作り続けています

選び方

ウール100%とナイロン混紡の違い

    弊社の商品は、基本的にウール素材を使用していますが、商品の中には、ウール100%ではなく、合成繊維を混ぜた糸を使って商品づくりをしています。ウール素材の良いところや特徴をたくさんご紹介してきているので、なんだか合成繊維が混ざったものは、良くないもののように感じてしまうかもしれませんが、そんなことはありません。今回はウール100%と合成繊維が混ざったものの特徴をご紹介させていただきます。

    世界標準はウール80%ナイロン20%

    私たちは、自社商品だけではなく、ホテルの特注カーペットもつくらせていただいています。ホテルのカーペットの組成は、ほとんどの場合、ウール80%ナイロン20%を使用しています。世界中の一般的なウールカーペットは、ウール80%ナイロン20%だと言われ、80:20というのは黄金比率と言われたりもしています。(もちろんウール100%のカーペットもあります)

    なぜナイロンを入れているのか?

    以前の素材の特徴でもご紹介したように、ナイロン繊維は摩耗性に優れ、耐久性のある繊維です。ウール素材はメンテナンス性に優れる一方で、摩耗には弱い性質があります。この2つの特徴を融合してつくられているのが、ウール80%ナイロン20%という黄金比率の素材です。

    ウール100%の撥水性

    上述したように、決してウール100%のものがどんな場合でも良い、というわけではありませんが、ウール100%だからこその性能もあります。
    それは撥水性です。つまり汚れのつきにくさです。

    ウール100%の商品は、圧倒的な撥水性があります。冷たい水やお醤油、アイスコーヒーなどであれば、すぐには染み込んでいきません。
    この特性は、ウール以外の素材が含まれているものより優れています。
    正確なデータがあるわけではりませんが、おそらく調湿性能についても、ウール100%とその他の素材が混ざった商品を比較すると、おそらくウール100%のもののほうが調湿性能に優れていると思います。

    カーペットにお茶がこぼれても弾いている様子

    冷たい飲み物やお醤油などは、すぐにはしみ込んでいきません

    その他の組成

    弊社の商品には、ウール80%ナイロン20%、ウール100%以外にも、ウール80%ポリエステル20%の商品や、ウール100%の糸とポリエステル100%の糸を混ぜたような商品など、様々なものがあります。
    こういった組成で商品を開発している理由も様々ですが、「遊び毛」を少し軽減するためや、ウールにはない「光沢感」を表現するためにデザインとして仕様しているものがあります。

    もちろん、すべての商品でウールの特性をできる限り消さないように、工夫をして商品をつくっています。

    カーペットを選ぶときの軸は、「ものづくりの方法」、「素材」、「密度」の3つが重要です。ウィルトン織機をつかった「織物」で、ウール「素材」を使い、密度が高いものが基本的には良い商品だと思っています。ですが、例えば商業施設のような、1日に何万人もの人が行き交う場所では、そもそもウール素材では難しい場合が多いです。

    3つの軸を理解した上で、コストや性能のバランスを見ながら商品を決めていくことが重要なことだと思います。

    今回は、ウール素材にもいろいろな組成があることをご紹介いたしました。
    弊社のWOOLFLOORINGの商品は、住宅に使う場合には、基本的にどの商品を選んでも快適にお使いいただけます。
    カーペットを選ぶときの参考にしていただけると幸いです。

    参考

    ・ウールカーペットの特徴とは
    https://hdc.co.jp/woolcarpet/