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カーペットを施工せずに部屋一面に置くだけだとどうなる?事前に確認すべきポイントや敷き方の注意点。
堀田カーペットの「woolflooring」は、「施工」を必要とする敷き込みカーペットです。
施工をすることで、下地材の効果で踏み心地がより良くなり、職人の技術でおさまりが綺麗になります。そのため私たちは、フェルトグリッパー工法での敷き込みカーペットを提案しています。
※フェルトグリッパー工法について詳しくはこちら
一方、施工をせずに、カーペットをラグのようにそのまま床に置くことを「置き敷き」と言いますが、施工なしに部屋一面にカーペットを置き敷きすることはできないのでしょうか?
結論から申し上げると、不可能ではありませんが、推奨しているわけではありません。フローリングなど既存床に敷く際に、事前に確認いただきたいポイントや、注意点があるためです。
直角が出せない
カーペットは織物であり、フチを加工することから、直角が出ません。同時に建物側も直角が完全に出ていない場合があるため、部屋にきっちりと収めることが難しいのです。直角がでないと、壁とカーペットとの間にズレが出てきますが、そのズレにより、カーペットがそり返り、ちょっとしたスキが出てしまいます。
部屋の細かな寸法には合わせられない
織物の構造上、ミリ単位での対応はできません。センチ単位での対応になりますが、ご指定の寸法でカットできたとしても、カットしたフチを加工する都合上、また、カーペットが繊維であり、伸び縮みが出ることから、きっちりとした寸法に収まらない場合があります。
部屋が四角形であっても、織物の構造や歪み、また部屋自体にも歪みがあると考えると、寸法通りには収まりにくいです。部屋に細かな凹凸が多いと、尚の事難しくなります。
ドアが擦ってしまうリスク
弊社のカーペットは、一番厚みがあるもので12mmあります。置敷きで床一面に敷き込む上で、ドアやクローゼットなどの建具と干渉しないか、事前に確認する必要があります。
搬入の際の注意点
カーペットの搬入でご注意いただきたいのが、短辺が3mを超える場合、車上での受け渡しが基本となり、荷受人が必要となる点です。配送ドライバーが、受取人の軒下まで荷物を運ぶことがないので、階上にお住まいの方は、特に注意が必要です。
また、商品にもよりますが、カーペットは重量が大きいものです。
弊社の商品は、1㎡の重量が2kg〜3kg程度あります。仮に、18㎡(十畳ほど)に敷き込む場合、
18(㎡)×3(kg)=54kg
と、かなりの重量になりますので、搬入の際は経路・重量にも、ご注意頂かなければなりません。
生活しているとシワになる可能性が
置き敷きで広く敷く場合、その上に家具が置かれる場合が多いです。重たい家具の部分はカーペットが固定されるのですが、生活導線の部分は若干のズレが発生するため、カーペットが全体的にシワになる可能性があります。
置敷きでカーペットを敷き込む方法
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施工職人に現場でカーペットを切ってもらう切りっぱなしの状態のカーペットを施工現場に送り、施工職人にフチの加工を行う前提で寸法を切ってもらいます。加工先にカーペットを送り、加工を施した後、施工現場に収めます。こうすると、比較的寸法は合うと思いますが、同時に、時間と費用面(施工職人の手配・施工管理費・2回往復分の運賃など)がかかるというデメリットがあります。
- 巨大ラグのように敷き込む
四角形で取れる最大サイズで敷き込むという方法もあります。部屋の細かな凹凸をあわせようとすると、どうしても費用が大きくかかってしまいますが、四角形の大きなラグだとすると、職人の手配は必要ないため、「1.」のような手間と費用はかかってきません。ですがこの場合も、できれば壁から5cm程度は小さめのラグにすることをおすすめいたします。部屋寸法ちょうどにすると、反り返りやスキになりやすいためです。 - 自分で敷き込める「WOOLTILE」にする
50cm角のタイルカーペットであるWOOLTILEは、部屋のサイズに合わせてDIYで簡単に敷き込むことが可能です。カッターと定規で簡単にカットができ、裏にクッション材と滑り止めがついているため踏み心地も快適です。
このように、既存床の上に置き敷きでカーペットを敷くには、様々な注意点があります。デメリットもご理解いただいた上で、最適な方法を選んでいただければと思います。