1962年に大阪府和泉市で創業の堀田カーペットは、ウィルトン織機でウールカーペットを作り続けています

1962年の創業以来、堀田カーペットは日本のカーペット生産の80%以上を担う大阪を拠点としています。紡績や染色まで含めた一大産地であるこの地に、本社工場があります。大阪の本社工場では、こだわりであるウィルトン織機が稼働し、織りから仕上げまでを一貫して行っています。さらに、和歌山工場では、世界で私たちだけが保有する「アキスタイル」という特別な織機でタイルカーペットを製造しています。

織物が持つ均一性の中に心地よい「不均一性」を生み出すこと。これが私たちのものづくりの目指すところです。この独自のデザインは、長年にわたり培ってきた職人たちの確かな技術と、私たちが理想とする「長く美しく使えるカーペット」の要となるウールの素材開発によって支えられています。

Craftsmanship

職人の技術が織りなすウィルトン織り

堀田カーペットのウィルトンカーペットは、1733年にイギリス南部の小さな町、ウィルトンで発明されたウィルトン織機によって生み出されています。この織機は産業革命のさなかに生まれた伝統的な機械であり、その構造を継承した織機が堀田カーペットの工場で今も稼働しています。

動力はモーターに変わりましたが、その基本構造は18世紀の発明当時のままです。最新の機械に比べて効率的とは言えませんが、この織機だからこそ表現できるテクスチャやデザインの幅広さがあります。織り方を工夫することで、カット(パイルをカットした毛足)とループ(輪状の毛足)を一つのカーペットに混在させることが可能です。また、古い織機だからこそ、職人が手を入れることで、多様なカーペットを同じ織機でつくりだすことができます。私たちは、この織機の可能性を最大限に引き出すため、職人たちと共に、日々技術を磨いています。機械と職人の技術が一体となることで、一つひとつの表情が豊かなカーペットが生まれます。

Material

長く愛されるためのウール素材

堀田カーペットのカーペットは、すべてウール素材を基本としています。ウールは私たちが目指す「長く美しく使えるカーペット」を実現するために不可欠な素材です。汚れがつきにくく、また、汚れても落としやすいという特徴だけでなく、湿気を吸湿・放湿する調湿性や、燃え広がりにくい難燃性など、日々の暮らしに役立つ優れた機能を兼ね備えています。

世界には3,000種以上の羊がいると言われており、その羊毛の特性も様々です。堀田カーペットでは、その中から厳選した羊毛を、協力会社である紡績会社と共にカーペットの用途やデザインに合わせて、糸を開発しています。どのような風合いにするか、一本の太さはどのくらいにするか、撚りの回数や方法はどうするか、そして、どのような色に染めるか。これらすべての工程に私たちのこだわりが詰まっています。この緻密な糸の開発から生まれる、繊細な陰影のあるテクスチャデザインが、堀田カーペットならではの個性を作り出しているのです。

工場見学

堀田カーペットのものづくりをご見学いただけます。
カーペットの基本的な知識から工場見学まで、2時間程度でご案内させていただいております。
予約制となり、ご希望に添えない場合もございますので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。