1962年に大阪府和泉市で創業の堀田カーペットは、ウィルトン織機でウールカーペットを作り続けています

選び方

ロールカーペットとタイルカーペット、どちらを敷き込めばいい?

    堀田カーペットにはカーペットのある暮らしを提案するさまざまな商品があります。
    ラグシリーズの「WOOLRUG」や自分自身で一面の敷き込みもできるタイルカーペットシリーズの「WOOLTILE」。
    どちらもフローリングなど既存の床上に敷いて使えるタイプで、その選び方を前回ご紹介しました。

    今回は、堀田カーペットの主力商品であり、施工を必要とするロールカーペット「WOOLFLOORING」と、タイルカーペット「WOOLTILE for Contract」についてご紹介します。ホテルや店舗、住宅の新築・リノベーション、オフィスなどで使われる製品です。

    敷込みカーペットには2種類の形状があります。

    • ロールカーペット:幅3.64m×長さで、生地のようにつくられているもの
    • タイルカーペット:60cm×60cmの正方形など小さく切られた状態のもの

    40年ほど前までは、「ロールカーペット」しかありませんでしたが、最近では「タイルカーペット」もビジネスホテル、オフィス、ショッピングモールや、一部では住宅など、さまざまな場所で使われるようになりました。

    今回は「タイルカーペット」と「ロールカーペット」の特徴と、選び方を紹介したいと思います。

    タイルカーペット

    タイルカーペット

    タイルカーペットの断面図

    タイルカーペットの良いところは、「扱いやすさ」が一番です。仮に汚れても、その場所だけ交換できることや、お値段もお買い求めいただきやすいものが多い印象です。
    弊社のWOOLTILEは、ウール素材を使い、裏材には、ウレタンなどのクション材を使うことで、踏み心地が良く、WOOLTILE for Contractは大きさも60cm×60cmと、一般的な50cm×50cmのものに比べると一回り大きくつくっていることで、目地(つなぎ目)が少なく施工できる商品になっています。

    WOOLTILE for Homeは、50cm✕50cmですが、目地をデザインとして表現しているので、一般的なタイルカーペットとは一線を画す商品になっています。

    また、弊社の商品ではありませんが、最近では25cm×100cmのものや、ヘキサゴン(六角形)のものなど、形も様々で、デザイン性の高いものもたくさんあります。

    素材は一般的にナイロン素材やPP素材のものが多く、オフィスなど、使用頻度の高いところでも使えるような素材のものが多いですが、逆にウール素材のように、「長く美しく使う」という視点でつくられているものは、少ないように思います。

    タイルカーペットがロールカーペットにかわって普及してきた理由は、使う方にとっての「扱いやすさ」ということだけではなく、施工する側にとっても「扱いやすい」床材になっているからです。ロールカーペットに比べ施工が簡単で、施工職人の技術もそれほどなくても施工ができます。

    また、オフィス環境では、電気配線を床下にするという工法が一般的になり、タイルカーペットであれば、床から配線をすぐにあげてくることができる、というメリットがあるためです。

    以下の写真は某クリニックで弊社のタイルカーペットをご採用いただいた事例です。このように曲線に使用され、色を分けてデザインされたこのような事例は、タイルカーペットの良さが出ている事例の一つだと思います。

    ロールカーペット

    ロールカーペットの良いところは、「一体感のある床」、「踏み心地」です。ロールカーペットの施工は、「フェルトグリッパー工法」という方法で施工されます。建築下地の上に、クッション材を敷いて、その上にカーペットを貼るという工法です。カーペットの踏み心地は、一般的にカーペットの分厚さ(パイルの長さ)とお考えの方が多いですが、実際には、下地がとても大きな役割を果たしています。

    タイルカーペットとの決定的な違いは、この下地を入れることで実現される踏み心地にあります。これは実際にご体感いただかないと文章だけで表現することが難しいのですが、圧倒的な違いがあります。皆様がホテルなどに入って気持ちが良いと感じられるのは、フェルトグリッパー工法で施工されているロールカーペットだからです。

    また、タイルカーペットはどんなに目地がめだちにくい商品でも、どうしても「タイル感」が出てしまいます。それに対しロールカーペットは全体が一体感のある床に仕上がるため、お部屋全体のまとまりが出て、柔らかい空間に仕上がります。

    ロールかタイルか

    ロールカーペット、タイルカーペット、それぞれの特徴をご紹介しました。昨今、ロールカーペットが減少し、タイルカーペットが増加している傾向があります。それは、「扱いやすさ」ということが大きな要因だと思っています。おすすめする営業にとっても、「カーペットの汚れ」という心配に対して、「簡単に交換できますよ!」と答えられます。

    ですが、僕はロールカーペットが敷ける環境があるのであれば、ぜひロールカーペットをおすすめいたします。実際に空間におさまったときの一体感、踏み心地は、他の床材では味わえない、カーペットならではの空間に仕上がります。

    ご体感いただくことが難しい商品で、言葉だけではなかなかお伝えしきれないのが、本当に残念なのですが、機会がございましたらぜひ弊社の事務所にお越しください。

    圧倒的なロールカーペットの良さをご体感いただけると思います。

    (参考)WOOLFLOORING商品一覧