DICTIONARY
敷き込みカーペットの施工「フェルトグリッパー工法」
敷き込みカーペットを施工する方法はいくつかあり、接着剤などを使って床に直接貼り付けたり、カーペットの下にクッション材を敷く場合もあります。
カーペットの気持ちが良い踏み心地は、カーペットそのものだけではなく、下地(クッション材)によってより快適になります。クッション材を入れるということは、快適さと同時に、カーペットを長持ちさせるとい効果もあります。カーペットの施工方法として弊社が推奨する「フェルトグリッパー工法」をご紹介いたします。
1. 部屋の端に「グリッパー」を設置する
フェルトグリッパー工法の最初のステップは、床に「グリッパー」という針山のようなものを、部屋全体の端にうちつけるとこからはじまります。
壁との隙間が5mm程度になるようにグリッパーを打ちます。最後にこの隙間にカーペットを押し込むためです。
2.クッション材を敷き詰める
次にグリッパーを打ち付けた内側にクッション材を敷き詰めます。クッション材の種類はいくつかありますが、弊社では住宅には「ハイクッション」というウレタンの圧縮材をおすすめしています。
コストもそれほど高くなく、それでいてクッション性に大変優れています。クッション材は、木工用ボンドをうすめた糊で、動かない程度に固定します。(べったり糊付けしているわけではありません)
3.カーペットを広げて荒切りをする
カーペットは一般的に3.64m幅で生産されており、出荷のときには「3.64m×必要な長さ」で出荷されます。カーペットを単純に広げるといっても、とても大きなカーペットを狭い場所で広げるには技術や段取りが必要です。
また、カーペットの敷き込みは家を建てるときの一番最後の工程になります。壁を汚さないように、他の部材を傷つけないように、細心の注意を払いながら広げていきます。
4.様々な道具を使いながらカーペットをおさめる
荒切りし、広げられたカーペットは、このままでは空間として仕上がりません。お部屋の形に合わせて、余分な部分を切り、最初に設置したグリッパーという針山にカーペットをひっかけ、壁との隙間にカーペットを押し込んで、ほつれてこないようにおさめる必要があります。
先端に針山がついた「キッカー」という道具を使って、針山をカーペットにひっかけて、黒いゴムの部分を蹴って、カーペットのシワを伸ばしていきます。
キッカー、ステアローラーという道具を使ってカーペットをグリッパーに食い込ませていきます。
余分なカーペット部分をトリマーという特殊なカッターで切り落とします。
最後にグリッパーと壁の隙間に、キッカー、ステアツールやメウチを使ってカーペットの端を入れていきます。
すべての箇所をおさめて完成となります。
敷込みカーペットは、施工をしてはじめて「商品」になります。施工もとても大切な商品の要素になります。カーペットをご検討されているお客様から、「ラグと敷込み、何が違いますか?」というご質問をいただくことがあります。
ここでご紹介したように、施工をするということは、カーペットの下にクッション材を入れることができる、ということがラグと施工敷きこみとの一番の違いです。クッション材は、長く快適にお住まいいただくのに、大変重要な役割を果たしています。堀田カーペットは、この敷込みカーペットの気持ちが良い暮らしを、皆様に知っていただきたいと思っています。
次の記事では、「ジョイント」についてご紹介させていただきます。カーペットは、3.64m幅で生産されています。
3.64mよりも大きなお部屋に施工する場合は、カーペット同士をつなぎ合わせなければなりません。カーペットをつなぐことを「ジョイント」と言います。
●フェルトグリッパー工法(ジョイント編)
https://hdc.co.jp/feltgripper-joint/
●フェルトグリッパー工法(床レベルの考え方)
https://hdc.co.jp/feltgripper-floorlevel/