DICTIONARY
冒頭にまず、「WOOLTILE」は洗えない商品です。
洗えない理由として下記があげられます。
①洗うと毛羽が乱れる
②洗うと歪みが生じてしまったり、寸法が変化する可能性がある
一般的な洗濯表示は、洗濯して形状や寸法変化が起こらないかどうかを、専門の試験機関で、専門の機械を用い、検査官が精密に調べた結果を元に表示されているものです。その試験結果に従い、「手洗い」・「洗濯機」・「ドライ」など、洗う手段や洗剤の成分を表示しています。
WOOLTILEは上記の基準から洗えない商品なのですが、「小さなお子様がもどしてしまった」や「ペットが粗相してしまった」など、お使いいただく中でどうしても洗いたい状況になることがあるかと思います。
安価な商品であれば、「ダメもと」でトライすることができるかもしれませんが、1枚4,500円(税別)のWOOLTILEではなかなか思い切ることが難しいです。
メーカーの公式WEBで、洗えない商品を洗うという記事を掲載することはなかなか勇気がいるものですが、最終手段としてみなさまの代わりに試してみたいと思います。
それでは本題に入ります。
まず、ウスターソースをこぼします。
ソースが表面に浮いているので、しっかりすり込みます。
しっかり入り込んだところで、実験開始です。
まず水で洗い流します。
汚れを洗い流したら中性洗剤で洗います。
今回は入手しやすい中性洗剤として、食器用洗剤を使用します。
濃縮タイプの場合は、ほんの少量で十分です。
多量につかうとウールの油分を奪ってしまったり、洗剤残りの原因になりますので、基本1〜2滴程度で十分です。あとは汚れの広さに応じて調整してください。
指の腹で優しくなでるように洗います。ゴシゴシこすらないようにしてください。
汚れの箇所を洗い終わったら、水で十分にすすぎます。
泡立ちがなくなるまですすいだら、タオルやキッチンペーパーなどで水分を吸い取ります。この時もこすらず、押し当てて吸い出してください。
ある程度吸い出しても毛細管現象で、表面と基布の間に水が溜まっていますので、タイルカーペットをタテにして、しっかり水分を落としてください。ベランダや庭への移動中に水がこぼれる可能性がありますので、ご家庭で洗う場合はお風呂場で洗い、すすいだ水もお風呂場でしっかり落としきってください。
しっかり水分を落としきったあとは、日陰で平らなものの上に置いてしっかり乾かしてください。日当たりの良い場所に干すと色あせの原因になったり、ゆがみの原因になりますので、必ず日陰で平らなところに置いて干してください。
さて新品と見比べてみます。
左側が新品で、右側が洗った商品です。
優しく洗いましたが、やはり洗った箇所は軽く毛羽立ってしまいました。
干した椅子が少し傾斜していたため、商品がすこし歪んでしまいました。
おそらく使用している中で戻るとは思いますが、油断していました。
このようなことが起こりうるため、基本的に洗うことはおすすめできません。
なるべくお湯やクリーナーでのメンテナンスをおすすめします。
ただどうしても最終手段として洗いたいという方に関しては、今回の記事を参考に洗ってみてください
▽WOOLTILEの正しいメンテナンス
WOOLTILEのメンテナンスについて
WOOLTILEオンラインショップ
▽ウールカーペットの様々な汚れに対しての実験も行っています。
ウールカーペットのメンテナンス
追記
歪みが本当に元の状態に戻るのか気になりましたので、まる1日商品の上にペーパーウェイトを置いて放置してみました。
結果として、元に戻りました。
ペーパーウェイトの代わりに雑誌など大きめの本を重ねていただいても良いと思います。